トリニダーのバス停を降りるとものすごい客引きの勢いだ。その中から私達はオーランド一家をなぜ選んだのか。おそらく、それは英語が話せたという点と部屋の写真と共に幸せそうな家族写真を持っていたからである。その幸せモードを全開にしているのは二人の子供であった。兄のホセと弟のディエゴ。

私もMITSUEもあまり子供は得意でないが、あまりの可愛さにもうメロメロになってしまった。しかも、親の躾のせいかちゃんとゲストには挨拶のキスをしてくるのだ!この時点でもう勝敗はついていた。

この可愛さに影が見え始めたのは2日目のこと。とあることから私達がパソコンを持ってきていることを知るとホセは豹変した。ホセは大のパソコン好きだったようだ。もうゲームをさせてくれと私達の顔を見てはせがみ、一応少しはさせてあげたのだが満足しない様子。
かなりリュックのスペースを割き、重さに耐えパソコンを持参している私達は壊されてはたまらないので、いやらしいがオーランド氏にパソコンの値段は念のためアピールしておいた。日本人にとってもまぁまぁパソコンは高いのよっていう具合に。

では、このパソコン好きホセがどうしてエロ少年ホセなのかというと、、、。パソコンせがみがてら私達の胸を触ってくるのだ。まぁ、たった6歳だしスカートめくりの感覚か!?ぐらいに思っていたのだが、さらには下のほうまで触ってくるのだ。おかしい。6歳なのに・・・。そういえば、ホセの母マレーネがこう言っていた。「ホセは日本人の女の子が泊まると喜ぶのよ!」

私達にウェルカムの意味をこめてのこの発言だと思うが、ホセの行動を知っているのかはかなりあやしい。「母は息子に甘い」は世界共通の様で、かなり親バカなのだ。成績優秀なの、とか可愛いでしょ!という発言が相次いでいたから。

さらにこのホセは頭がいいというか、はっきりいって腹黒い。私達がクッキーを食べていると弟のディエゴに私達にせがむように指令を出す。まだ2歳の子に私達が絶対クッキーをあげることを読んで・・・。そして、あとから自分も通りかかる。一人にあげたら自分にもあげざるを得ないことを計算しているのだ。

もっとすごいのは、さらに弟にクッキーをせがましといて、私達が渡しているところに母にチクリを入れる。「ママ、ディエゴがあんなことしてるよ!」って。母が弟をしかっているのをみると可哀想になるので私達は「いいのよ。クッキーぐらい!」と全部クッキーをあげるのでホセの手に自分が悪者にならず易々とクッキーを手に入れるのだ。しかも、母に「ホセは分別がつく子なのよ。私にちゃんと言いにきたでしょー。」という発言までさせてしまうのだ。これにはほんと「参りました」である。

別にクッキーがおしかった訳ではない。どうすれクッキーが手に入る可能性が高いかというのをたった6歳の子が計算していたことに参ったというか、残念というか・・・。エロ少年の上に頭がきれすぎる。将来がちょっとこわい。

母親はこのホセに実態に気付いていないようだが、父親はしっかり見えていた。「ホセがもうすこし大きくなったら女の子だけのお客さんは泊めれないな・・・。」と私達に抱きつくわ、キスするわのホセをみて言っていた。さすが男同士。わかってるじゃない。



エロ少年だし、計算高いし、それでもなんかにくみきれない魅惑の人であった。
可愛いからね。

でも、私もMITSUEも自分が子供を育てるのはまだ無理だなと思ってしまった。
きっとマレーネの様に見抜けない母になってしまうだろうから・・・。


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